直接膨張式:エアコン取り外し・取り付け工事用語集

エアコン取り付け工事用語の解説

近年の空調システムは環境に配慮した省エネルギーな装置が開発されています。直膨式空調機はその一つであり、利用する場所で冷媒部分を膨張させて空気の熱を奪う装置で、空調用語で「直接膨張式」という方式が採用されています。

直接膨張式の長所

低コストで冷水ポンプやクッションタンクが不要となるため、省スペースでの設置も実現しています。また、チラー方式(水や熱媒体の液の温度を管理しながら冷水を製造し、それを熱利用場所へ運んで循環させる方式)と比べると、約50%の低減が可能となりました。

直接膨張式空調機の特長は、メーカーにより多少の差はありますが、制御精度は空冷式で±1℃、水冷式で±0.5℃が可能で、冷却負荷が0%~100%のどの段階においても、その負荷に対応して無停止・無段階制御が可能となっています。
更に、圧縮機出口の高温媒体を加熱源として、冷却・再熱利用ができるため、冷却方式と比べてコストパフォーマンスが高く、年間でおよそ30%の消費電力の削減もでき、省エネルギーで環境に配慮されています。

お役立ち情報

直接膨張式エアコンの普及

空調用語で「直接膨張式」と呼ばれる空調システムが採用されているところには、オフィス・病院・ホテル・学校・大型店舗・研究施設など、様々な場所で活躍しています。特に24時間連続空調が必要な場所・高効率熱源が無い場所・中小規模の温度や湿度が一定の場所などで活躍します。
2003年の空調に関する法改正により、ビル建設や家づくりにおいても換気システム導入が義務付けられ、ますます空調システムが必要とされています。

冷媒の膨張・圧縮と冷凍作用

家づくりにおいては、エアコンを設置する家庭も多数ありますが、エアコンの電気代は暖房使用時のほうが冷房使用時のときよりも高いことを知っているでしょうか。
これはなぜかと言うと、エアコンの仕組みにあるからです。空気を冷却するためには冷媒というガスを使用します。この冷媒は圧縮すると温まり、膨張すると冷たくなる性質を持っています。

暖房時では、冷媒を膨張させて外気よりも冷たくして中に取り込む準備をします。その後取り込んだ空気を冷媒で圧縮させて温めるという2つの作業を行わなくてはならないので、冷房使用時よりもエネルギーを使うのです。そのため、電気代も高くなるというわけです。