エアコン取り付け工事用語の解説
フレア加工というのは、空調関係の用語で、銅管の先端をフレア状に加工することです。クーラーを設置するさいに、室外機側から冷却媒体を通す銅管とクーラー本体を接続するさいに使われるフレア継手といわれる方法を行うのに必要です。
形状とエアコン・クーラーへの利用
フレアの意味は、フレアスカートなどにも使われているように、裾の広がったという意味で、フレア加工とは、工具などを使って銅管の先端を裾広がりの形に整えることです。
本体側にはこのフレアにちょうど、すっぽり入る円錐状のオス側が形成されていて、(正確には本体側に合わせてフレアを形成するのですが)その後ろにはおねじが切られています。
フレア部とこの円錐部を組み合わせて、銅管にあらかじめ入れておいたフレアナットを本体に切ってあるおねじに締めこむことで、フレア部を円錐部にしっかり接着させることができます。
これにより、室外機とクーラー本体の間で、漏れることなく冷却媒体を流せるようになります。
このフレア加工がちゃんしていないと、冷却媒体が漏れ出てしまい、クーラーの機能は失われてしまう、という事態にもなりかねないわけで、この施工には十分な注意と技術が必要です。
お役立ち情報
空調の配管に広く使用されるフレア加工
フレア加工は、家づくりの場合、ほぼクーラーの設置の際にしか使われない用語だと思います。実際にはフレア加工を用いたフレア継手は、空調関係で工場などの配管部分に多く使われています。
空気や窒素などの腐食性がなく、少々漏れても供給に心配がないガスの場合は管の材料にナイロンなどをつかい、ワンタッチ継手といわれるはめ込むだけで自動的にしまってくれる継手を使うこともよくあります。
この継手も、その構造はフレア継手に似た構造で、ナイロンの弾性を利用してナイロン管の先端をフレア状に変形させて、オス側に押し付けることで漏れを防いでいます。
クーラーの場合、使われているガスが特殊で、腐食性があるものもあること、長期間もれることは許されないことなどを考慮して銅管のフレア継手が採用されていると考えられます。
エアコン施工時の注意
最後に、継手部分に傷やごみがあってはどんなに頑張っても漏れを防ぐことはできません。施工する際には十分な注意が必要でしょう。あと、よくやるのは、フレアナットを入れるのを忘れて銅管にフレア加工を行ってしまうことです。後からナットを入れることはできません。また最初からやり直しです。これまたご注意を。