自分でできる!エアコンのポンプダウン方法

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突然ですが、エアコン取り外し工事の作業の一つ、ポンプダウンをご存知ですか?
ポンプダウンとは、エアコンの内部に冷媒ガスを閉じ込めることを指し、エアコンの取り外し・移設工事では欠かすことのできない作業の一つです。
「なんだか難しそう・・・」と思う方も多いのではないでしょうか?しかし心配はいりません!
エアコンのポンプダウンは、DIYでも15分程度でできるからです。

今回は、エアコンのポンプダウンの方法と手順について詳しく説明していきます。
これからエアコンの取り外しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

エアコンのポンプダウンとは

ポンプダウン(冷媒回収)とは、エアコンを取り外すときに、エアコンの内部に残っているフロンガスを回収して、エアコンの室外機内に閉じ込めておく作業のことです。

エアコンを取り外す際、以下の理由からポンプダウンが必要になります。

  • ポンプダウン作業を行わないと、エアコンの内部の冷媒ガスが大気中に漏れ出て、環境破壊を引き起こす
  • 冷媒ガスが漏れ出したエアコンは電力効率が低下する

エアコンを再び設置したとき順調に使用できるよう、エアコン取り外しの際には、必ずポンプダウン作業を行いましょう。

ポンプダウンに必要な工具

工具を腰から下げてポンプダウン作業を行う人

では、実際にポンプダウンの作業を進めるにあたって、ポンプダウン作業に必要な工具や注意点などについて見ていきたいと思います。

ポンプダウンの作業に必要な工具は以下のとおりです。

<ポンプダウンに必要な工具>

  • 六角レンチ(4mm)
  • モンキースパナ(2本)
  • プラスドライバー
  • ゲージマニホールド
  • 軍手
  • エアコンメーカーの据え付け説明書

ポンプダウンの作業時間は短いですが、効率的に作業を進めるために、必要な工具はしっかりと揃えておきましょう。

ポンプダウン作業を行う前に

メモ帳とボールペン

ポンプダウン作業に実際取りかかる前に、以下の2点を確認、準備しておきましょう。

1.取り外したエアコン室外機を運搬するスペースを確認しておく
エアコンのポンプダウン作業は済んだけれど、スペースがなくてエアコン室外機が運び出せない、というケースが見受けられます。
そのような事態にならないために、エアコンの室外機を運び出す環境が確保できているか、ポンプダウンの作業前に周囲を確認しておきましょう。
2.作業前にエアコン室内機を最低温度(もしくは強制冷房)で稼動させておく
エアコンのポンプダウン作業では、最低温度で一度冷房を運転させます。ポンプダウンを始める前に、クーラーが適切に動くかどうかを確認しておきましょう。
寒い地域では、冬場に上手く冷房が稼動しない場合もあります。その際は強制冷房で稼動させてください。

以上の準備が整ってから、ポンプダウンを行ってください。

ポンプダウン作業の方法

室外機に作業をする人

ポンプダウンの作業はゲージマニホールドを使う方法と目視で行う方法の2つの方法があります。
こちらでは環境保護に配慮して、ゲージマニホールドを使ったポンプダウンの方法についてご紹介していきます。

1.エアコンの室外機を5分ほど最低温度の冷房で稼動する

作業のはじめに、エアコンの室内機を約5分、最低温度の冷房で稼動させます。
寒冷地は特に冬の時期、厳しい寒さのため、冷房を稼動しても室外機のファンが回らない場合があります。そんなときは強制冷房でエアコンの室内機を稼動させてください。

エアコンの機種によって強制冷房の方法は異なります。必ず据付説明書か各エアコンメーカーに確認したうえで強制冷房を行ってください。
下記に各メーカーの強制冷房の方法を記載します。参考にしてください。

メーカー強制冷房の方法と問い合わせ先
ダイキン工業(株)ダイキンコンタクトセンター(お客様総合窓口)』へお問い合わせください。

全国共通フリーダイヤル:0120-88-1081(24時間365日受付)
FAX専用フリーダイヤル:0120-07-0881

パナソニックパナソニック製のエアコンは、2000年以降の商品と1999年以前の商品とでは、強制冷房の最初の手順が異なります。詳細は下記のサイトで確認して ください。

『パナソニック製ルームエアコンの強制冷房運転 について』

※基本的に、床置き形や天吊り形、コーナーエアコンなど、形状が異なる製品も、製造年によってボタンの配置が分かれています。エアコンの製造年は、室内外機の側面か底面に表示されています。
※手順やエアコンの製造年がわからない場合は下記までお問い合わせください。

【問い合わせ先】
パナソニック株式会社 エアコン相談窓口

フリーダイヤル:0120-878-692
フリーダイヤルにつながらない場合:06-6907-1187

FAX:0120-878-236

日立日立アプライアンス(株)製のエアコンの強制冷房の方法は、以下で確認してください。

・『HITACHI ルームエアコンサービススイッチ検索
・『住宅設備用エアコン:エアコン取扱説明書検索

※詳細が検索できない、不明点がある、などといった場合は下記までお問い合わせください。

【問い合わせ先】
メール:HITACHI 『エアコン よくあるご質問』
お客様相談センター:0120-3121-11(フリーダイヤル)
携帯電話・PHS:050-3155-1111(有料)
FAX:0120-3121-34

受付時間
9:00~17:30(月~土)
9:00~17:00(日・祝日)
(※年末年始は休み)

コロナコロナ製エアコンの強制冷房は、エアコンの種類によって方法が異なります。
下記のサイトで詳細を確認してください。

・『コロナ製ルームエアコンの強制冷房運転について

※操作内容に関する疑問などは、下記にお問い合わせください。

【お問い合わせ】
コロナサービスセンター
フリーダイヤル:0120-919-302
※携帯電話・PHSなどからおかけの場合は最寄りのサービスセンターの電話番号へご案内します。

メール:『CORONA お問い合わせフォーム

東芝東芝ライフスタイル(株)のエアコンの強制冷房の方法は下記のサイトで確認してください。

・『東芝ライフスタイル(株)製ルームエアコンの強制冷房運転について

※ボタン・スイッチの名称は製品によって異なりますが、『応急運転』、『強制冷房運転』、『自動運転』のいずれかです。操作内容に関する疑問は、下記にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
東芝エアコン空調換気ご相談センター
フリーダイヤル:0120-919-302
携帯電話・PHS:0570-78-3885(有料)

FAX:0570-02-1048(有料)

受付時間:9:00~20:00

富士通ゼネラル富士通ゼネラル製ルームエアコンの強制冷房の方法については、下記までお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
(株)富士通ゼネラル コールセンター
TEL(ナビダイヤル): 0570-089-333
PHSからのご利用:044-857-3000

三菱重工【三菱重工冷熱(株)製のエアコンの強制冷房の手順】

  1. 室内機前面パネルの運転表示部分の近くか、前面グリルを開けたところにあるボタンを確認する(「運転/停止」、または「ON/OFF」の表示)
  2. 電源を入れたあと、ボタンを5秒以上押しつづける(5秒後に「ピッと音がする)

※ボタンの近くに、『強制冷房運転』という名称か、作動方法が表示されています。ただし、1997年以前は「強制冷房運転」という表記は特にありません。

※1999年以前の製造年表示は西暦の下2桁で表示されています。1990年以前の製造品には製造年の記載はありません。

※操作手順の疑問、および上記に当てはまらない製品については、下記にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
サービスフロントセンター
フリーダイヤル:0120-975-365

受付時間
9:00~18:00(平日)
9:00~17:00(土日祝日)

三洋電機三洋電機製のエアコンの強制冷房の方法は下記にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
三洋商品ご相談センター
フリーダイヤル:012-398634
フリーダイヤルが利用できない場合:06-6994-9570(有料)

三菱電機三菱電機製ルームエアコン、全製品の強制冷房の方法は下記にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
三菱電機お客さま相談センター
フリーダイヤル:0120-139-365

シャープシャープ製のルームエアコンの強制冷房の方法は下記にお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
三菱電機お客さま相談センター
フリーダイヤル:0120-078-178
携帯電話:0570-550-449
FAX:06-6792-5993

受付時間
9:00~18:00(月~土)
9:00~17:00(日・祝)
※年末年始を除く)

2.室外機側面の室外機カバーをプラスドライバーで外す

エアコン室外機のファンが回るまでに多少時間があるので、その間に室外機側面のカバーをプラスドライバーで外しておきます。
このカバーを外すと、内部に配管接続部分や電源コードが確認できます。室外機カバーのねじはなくさないよう取り置いてください。

3.モンキースパナで細管(送り側)と太管(受け側)のバルブキャップを外す

モンキースパナで、2本の配管、細管(送り側)と太管(受け側)のバルブキャップを緩めて、手で回して外します。
バルブキャップが硬くて回らない場合は、モンキースパナを2本使って緩めます。

モンキースパナで強く回しすぎるとバルブキャップが変形する恐れがあるので、無理に力を入れて緩めることないよう注意しましょう。

4.室外機のチャージポートのバルブキャップを外す

室外機のチャージポートのバルブを緩めて外してください。
やり方は、細管(送り側)と太管(受け側)のバルブキャップを緩めたときと同じ要領です。

5.室外機のサービスポートにゲージマニホールドのチャージホース(青色)を接続する

室外機の太管(受け側)のサービスポートに、ゲージマニホールドのチャージホース(青色)を接続します。

6.細管(送り側)のバルブに六角レンチを挿し右回りに締める

室外機のファンが回っていることを確認したら、六角レンチ(4mm)を細管(送り側)のバルブに挿して、しっかりと右に回します。
これで室内機への冷媒ガスの流入が停止しました。

バルブに挿した六角レンチの回し方が足りないと、ガス漏れの原因になります。バルブに挿した六角レンチはしっかりと回しましょう。

7.ゲージマニホールドのゲージのメモリが0以下になったことを確認する

冷媒ガスの回収がはじまると、時計のような形をした連成計のメモリが0に向かって下がっていくのが確認できます。そのまま約2~3分冷房稼動を続けると連成計のメモリが0になり、冷媒ガスが回収されます。

ただし、メモリがマイナスを表示するまでエアコンの冷房稼動を続けると機能トラブルにつながるので、ゲージマニホールドは必要以上に長く稼動させないようにしてください。

8.室外機の太管(受け側)のスピンドルバルブを右回しに締める

太管(受け側)のバルブに六角レンチを挿し、右回りにしっかりと締めます。これでエアコンの室外機内に冷媒ガスが閉じ込められました。

9.エアコンの冷房稼動を停止する

冷媒ガスが回収できたので、エアコン室内機の冷房稼動を停止してゲージマニホールドのチャージホースを外します。
その後、先ほど取り外したサービスポートのバルブキャップを手で回してはめ、その後にモンキースパナで締めます。

同様に、太管(受け側)と細管(送り側)のバルブキャップも締めます。これでポンプダウン作業は終了です。

ポンプダウンの作業は約15分をめどにし、時間をかけすぎないことがポイントです。あまりに作業時間が長いと、コンプレッサーの停止や故障につながります。ポンプダウン作業は約15分で済ませるようにしましょう。

以上がゲージマニホールドを使ったポンプダウンの手順です。DIYでこなせそうでしょうか。

ポンプダウンの目視での方法は、専門的な工具を使わない分作業が楽ですが、冷媒ガスの回収状態が正確に把握できず、冷媒ガスを外に漏らしてしまう可能性があります。

冷媒ガスが漏れ出ると補充に別途約1万円以上の費用がかかりますし、オゾン層の破壊や地球温暖化など、環境への負担も生じます。確実に冷媒ガスを回収するために、ポンプダウンの作業はゲージマニホールドを使用して行うようにしましょう。

なお、ポンプダウンの作業だけを請け負う工事業者は少ないです。
ポンプダウンを業者に依頼したい場合は、エアコンの取り外し標準工事を頼みましょう。
費用相場は4,000~6,000円です。

ポンプダウンができない・失敗した時の対策

ポンプダウンで悩む女性のイメージ

DIYでポンプダウン作業を行っている際、様子がおかしいと思ったら、すぐに作業を停止して専門業者に相談してください。

自己判断で作業を続けると、エアコン本体の故障につながります。
またガスを扱っているので、室外機の破裂といった甚大な事故につながる恐れもあります。
安全・確実に作業を行うために、ポンプダウン作業時に疑問を感じたら作業はすぐに停止しましょう。

東京くらしWEB』では、実際にエアコンの冷媒ガス回収に失敗して、室外機が破裂した例を掲載しています。確認しておきたいという方は、こちらをご覧ください。

ポンプダウンができない場合や失敗した場合は、以下のような原因が考えられます。

ポンプダウンができない場合ポンプダウンを失敗した場合
エアコン本体の故障の可能性・バルブがきちんと締まっていない
・冷媒ガスを完全に回収せずにバルブを締める
・冷媒ガスを回収しきっていないのに、室内機の冷房運転を停止する
・強制冷媒がきちんと行われていない

ポンプダウン作業がきちんと行われたかどうかを判断する場合、接続配管を外す音が目安になります。

バルブを締めてから接続配管を外す際、「ブシュッ」という短い空気音ならポンプダウン作業が上手くいっています。

「ブシュー」と漏れ出るような長い空気音がしたら要注意。ポンプダウン作業が上手くいっていない可能性が高いです。
専門業者へ確認してください。

まとめ

エアコン内に残っている冷媒ガスを室外機に回収するポンプダウン作業は、エアコンを再設置する際、正常に稼動させるために必要な作業です。それだけでなく、ポンプダウン作業は、環境汚染防止のために法律で義務付けられた作業でもあるので、冷媒ガスを外に漏らすことのないよう、確実に行わなくてはなりません。

ポンプダウン作業はDIYでも対応できる作業ですが、少しでも不安のある場合や、確実な施工を希望する場合は工事業者への作業依頼がお勧めです。

エアコンサポートセンターでは、エアコンの取り外し・取り付け業務の経験豊富な工事業者をご紹介します。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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