エアコンの配管を自分で取り付ける方法

エアコンを取り付けて稼動させるには、冷媒ガスや電源を通すための配管作業が必要です。

この配管作業がどれだけ正確に出来たかで冷暖房の効率が決まるので、たいへん重要な作業となります。

エアコンの購入や引っ越しなどでエアコンの取り付けが必要となり、DIYでエアコンの配管作業を行いたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。

今回はエアコンの配管作業や、作業を進めるうえで知っておきたい事について見ていきたいと思います。工事業者への作業依頼をお考えの方も、ぜひ参考にしてください。

エアコン配管の種類

斜めに並んだ工具

エアコンの配管方法には、下記のように、通常配管隠蔽配管があります。

通常配管 壁に対してまっすぐに穴をあけ、配管を通す方法
隠蔽配管 天井や床下、壁内に配管用の通路をあらかじめ作り、そこに配管を施す方法

通常配管は、一般的な家庭でよくみられるエアコンの配管方法で、家の外壁にエアコンの配管が這わされています。

しかし、もう一方の隠蔽配管にエアコンを取り付ける作業には、高度な技術が必要になります。
そのため、隠蔽配管の工事を希望される方は、必ず専門の工事業者にお問い合わせください。

エアコンの隠蔽配管工事とは? >

エアコンに配管を施す

室外機に配管を取り付ける作業員

エアコンの配管作業とは、室内機の裏側にある、冷媒管2本(太・細)の配管を、室外機側と繋ぐ作業のことです。この作業を行うことで、冷媒ガスがエアコン内を循環し、室内を冷やしたり暖めたりします。

室内機の裏側には冷媒管のほかに、電源、ドレンホースがあります。これらを一つにまとめて、壁に開いたエアコン用の穴から外へ出し、それぞれを室外機側と繋いで稼動させるのが、一般的なエアコンの接続方法です。

そのため、以下のような点が冷媒管を接続する際に気をつけたい点として挙げられます。

  1. エアコン室内機と室外機の距離が近い
  2. 廃熱や作業のために、室外機の周辺は十分なスペースをとる

エアコンの室内機と室外機の距離が離れるほど冷暖房の効率が悪くなります。ベランダや家屋の1階などのように、同じ階で壁を挟んで設置できるのがベストです。

エアコンの配管接続はDIYで行うことも可能ですが、特に冷媒管の配管は、傷やホコリのない状態で確実に行うことが重要です。また家屋や穴に合わせて適切に曲げるといった、難易度が高い作業内容です。確実な施工という点から、工事業者へ作業依頼することをお勧めします。

配管の延長にかかる費用

配管の延長料金を計算する

エアコンの配管作業は、新品のエアコンを取り付ける場合には配管4mまでが標準工事に含まれます。
そのため配管の工事で追加の料金を支払う必要はありません。

ただし、室内機と室外機の距離が離れていて配管の延長が必要になるなど、家屋の状況によって別途費用がかかる場合もあります。
その場合の追加費用は、以下のとおりです。

配管の延長 1mあたり3,267円~(税込)

エアコン取り付けの追加工事と料金の目安 >

配管の再利用

先ほどは、新品のエアコンを取り付ける場合には、配管による追加工事はかからないとご説明しました。

しかし、中古のエアコンを取り付ける場合には上記はあてはまりません。
中古エアコンの取り付け標準工事では、エアコンの配管は再利用を前提にしているからです。
そのため、今まで使っていた配管パイプの再利用ができない場合には、配管の追加料金が必要になります。

配管の追加購入 1mあたり3,267円~(税込)

中古のエアコン取り付けを希望される場合には、工事業者が実際に現場でエアコンの設置状況を確認したうえで、配管の再使用や延長が可能か判断して対応します。
ただし、エアコン配管の再利用は、ガス漏れやエアコン故障となる可能性があるためお勧めはできません。
配管はデリケートな銅でできているため傷がつきやすく、そこから冷媒ガス漏れをおこす危険があるからです。

配管に傷が入ったエアコン

エアコンは、取り付けている状況や使用年数によっても異なるので、話を聞いただけで配管の再利用や延長を判断するのが難しく、実際の現場を確認しないと判断がつきかねる場合が多いためです。

エアコンの配管サイズを確認する

設計図に伸ばしたメジャー

エアコンの配管はサイズによって、2分3分と呼ばれる配管と、2分4分と呼ばれる配管があります。

メーカーや機種によって使用されている配管のサイズが決まっているので、DIYでの配管を考えている場合や配管の再利用を考えている場合は、配管サイズが異なるとエアコンに使用することはできません。サイズの異なった配管を使用すると、エアコンの効きが悪くなったり、故障を引き起こしたりする場合があるからです。配管作業を行う際は、配管サイズをきちんと確認して作業に取り掛かりましょう。

エアコンの配管洗浄は必要?

エアコンの洗浄

以前使っていたエアコンと、新しく購入したエアコンで使用されている冷媒ガスが異なっている場合、配管を再利用するとなると、配管の洗浄作業が必要です。

そのまま配管を再利用すると、鉱物油などでできた不純物が原因となって、エアコンが稼動不良をおこしてしまうからです。エアコンの配管を再利用しても問題なくエアコンを稼動させるためには、この不純物を取り除かなくてはなりません。

しかし配管洗浄の費用は約2万円~5万円と高額です。以下に参考となるサイトのリンクを貼っておくので、配管も含めて新品でエアコンを稼動させた方が安く済むのではないか、検討する際の参考にしてみるとよいでしょう。

室内機と室外機の配管に配管カバーを取り付ける

ダクトカバーの付いたエアコン

室内や家の外壁を這うエアコンの配管は、どうしても家の見た目に影響します。そんな配管を目立たなくしてきれいに見せるために、配管カバーがあります。

配管カバーは化粧カバー、ダクトカバーともよばれ、テープに巻かれただけの配管を隠すほかに配管の劣化を防ぐ役割もあります。設置済みのエアコンに後から取り付けることもできます。

配管カバーの取り付けは、基本的にエアコン取り付けの標準工事には含まれていないので、別途費用がかかります。配管カバーの取り付けを希望する場合はその旨工事業者に伝え、対応してもらいましょう。

エアコンの配管に化粧カバーは取り付けるべき? >

まとめ

エアコンが取り付けられた部屋

エアコンの配管は、その出来次第で室内の冷暖房効率が決まる大変重要な作業です。
作業が確実になされていないと、エアコンの機能が落ちるだけでなく、故障やエアコン本体の買い替えにまで及ぶ可能性があります。DIYでの配管作業を考えている方は、きちんと工具や材料を揃え、手順に沿って作業を進めてください。

確実な配管作業とエアコンの順調な稼動という点から、工事業者によるが施工おすすめです。

エアコンサポートセンターでは、エアコンの施工実績が豊富な工事業者をご紹介します。エアコン取り付け・取り外しにまつわるご質問にもお答えします。お気軽にご相談ください。

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