エアコンの室内機を取り付けるために、壁に据付板を固定していきます。
据付板とは、「背板」と呼ばれる金属製の板のことです。室内機は据付板に引っ掛けて壁に取り付けられるので、室内機を設置する位置を決める際、非常に大切な作業となります。
ここでは、エアコンをより快適に使うための、据付板の取り付け方をご紹介していきます。
据付板の寸法を決める
家庭用エアコンの据付板は、天井から最低5㎝以上、左右5㎝以上、窓や梁から3㎝以上空けて取り付けなければいけません。
エアコンの室内機と、壁・天井との間にスペースがないと、室内機が周りの空気をスムーズに取り込むことができず、電力効率が下がってしまいます。
また、室内機の設置場所が壁や天井に近いと、点検や修理等がやりづらくなるデメリットもあります。
まずはエアコンの据付板の寸法を確認して、上記の条件を満たす場所が室内のどこにあるか確認しましょう。
エアコン据付板の取り付け位置の注意点
据付板の位置を決めるためには、以下4つのポイントがあります。
- 配管穴は室内機よりも下の位置にする
- エアコン専用コンセントまで、エアコンの電源プラグが届く位置にする
- 水準計を使って据付板が平行であることを確認する
- 火災報知機よりも1.5m以上離れた場所に取り付ける
それではこの4つのポイントについて、詳しく見ていきたいと思います。
①配管穴はエアコン(室内機)よりも下の位置にする
エアコンの配管穴はエアコン本体よりも下の位置になければなりません。
そうしなければ、室内機で作られた排水を正しく部屋の外に排出することができないからです。
その結果、溜まった排水からカビ・異臭が発生したり、排水や雨水の逆流によって室内機から水漏れが起きたりする可能性があります。
このような理由から、排水を上手く促し、エアコンを快適に利用するためにも、据付板を取り付けるときは、配管穴はエアコンよりも下の位置になるようにしましょう。
②エアコン専用コンセントまでエアコンの電源プラグが届く位置にする
据付板は、エアコン専用コンセントとエアコンの電源プラグが届くように取り付けます。
エアコンは、専用コンセントに直接電源プラグをつながないと動作不良を引き起こす可能性があるからです。
エアコンは消費電力が大きいため、延長コードなどを使用して接続すると、漏電や火災が起こる恐れがあるのです。
エアコンは消費電力が大きいため、コード類の改造や不適切な修理、接続(ねじり接続 や延長コードとの接続等)を行うと、その場所で異常に発熱し、火災に至ります。
(出典:www.nite.go.jp)
安全・確実にエアコンに電気を供給するために、据付板はエアコン専用コンセントまで電源プラグが届く位置に設置しなくてはなりません。
③水準計を使って据付板が平行であることを確認する
据付板は床に平行に取り付けましょう。
床と平行に取り付けられていないと、水漏れを起こす可能性があります。
先ほど説明したとおり、エアコンの室内機では排水が作られ、その排水は配管穴を通って部屋の外に排出されます。
しかし目視で取り付けると据え付け板が傾く場合があります。
するとエアコン本体も傾くので正しく排水できなくなるため、結果として水漏れを引き起こす場合があるのです。
水漏れを起こさないため、据付版を取り付ける時は、必ず水準計を使って水平であることを確認してから取り付けましょう。
④火災報知機よりも1.5m以上はなれた場所に取り付ける
エアコンを取り付ける際は、火災報知機から1.5m以上離れた場所に取り付けます。
室内機と火災報知機の間に一定のスペースを取って設置しないと、エアコンの風の影響で、火災報知機が煙を正確に感知できない場合があるからです。
火災報知機が煙を探知できないと、火災などの大きな事故の原因となります。
据付板は報知機から1.5m以上離れた場所に取り付けましょう。
エアコンの据付板をネジで壁に取り付ける
エアコン据付板を取り付ける位置が決まったら、壁に据付板を固定していきましょう。
水準計を使って、水平かどうかを確認しながら、電動ドリルとネジ(ビス)で据付板を壁に取り付けてください。
据付板の外周に近い穴に、5本以上のネジを取り付けて固定します。
ただし、一部の壁材は、通常のネジだとエアコンの重みに耐えられないことがあります。
ここでは、特殊な材質の内壁を持つお宅ではどのように据付板を設置するのか、その取り付け方法についてご紹介します。
石膏ボードの場合
石膏ボードの場合は、ボードアンカーという特殊ねじを取り付けてから据付版を取り付けます。
一般的なビスを石膏ボードの壁に取り付けた場合、ビスは引っ張るだけで簡単に抜けてしまうので、エアコンを固定する強度がありません。
エアコンの落下を防ぐために、石膏ボードの場合はビスを取り付ける前に、必ず石膏ボード用アンカー(4つ割れがお勧め)という特殊ねじを壁に差し込んで強度を確保して下さい。
ボードアンカーを壁に取り付けたら、据付板をボードアンカーの上に当てて、さらにその上からビスで据付板を固定します。
コンクリートの場合
コンクリートの場合は、アンカーを打ち付けてから据付版を取り付けます。コンクリートは硬いので、ネジを差し込むことができないからです。そのため、電動ドリルを使ってアンカーボルトを打ち込みます。アンカーボルトが壁にしっかり固定されるので、安定した状態で据付板が取り付けられ、エアコンもしっかり設置できます。
土壁・しっくいの場合
土塀やしっくいなどの材質の壁には、たて桟を取り付けてから、エアコン据付板を固定していきましょう。土塀やしっくいは柔らかいのが特徴なので、一般的なビスでは強度が足りず、エアコンが落下する危険性があります。
金属でできたタテ桟(たてさん)という補強材を取り付けてから据付板を取りつけると、安全にエアコンの設置ができます。
あなたのご自宅の壁に合った方法で、据付板の固定ができたら、この作業は完了です。
次は、配管パイプのフレア加工を行っていきましょう。