エアコンを取り付ける工事には資格が必要?

エアコンを取り付ける工事には資格が必要?

新しいエアコンを購入したとき、取り付け作業は業者に依頼するのが一般的。
しかし、取り付け費用の相場は1~2万円と安くはない金額です。
そんなとき、自分でエアコンの設置ができれば、取り付け費用の節約になりますよね。

しかし、資格がなくてもエアコンを取り付ける工事ができるのか、不安に思う人も少なくないのではないでしょうか?
ここでは、エアコンを取り付ける際に資格が必要になる作業や、自分でエアコンを取り付ける時に起きやすいトラブルについて紹介します。

家庭用エアコンの取り付けに資格は必要ない!?

資格がなくてもエアコンの取り付けはできる!

一般的なエアコンの取り付け工事では、特別な資格は必要ありません。
取り付けの手順を守り、正しく取り付けをすることができれば、DIYで取り付けることが可能です。

しかし、エアコンの取り付け工事は素人の方にはおすすめできません。
エアコンの取り付け工事には難しい作業が多い上に、失敗するとエアコンの故障や事故を引き起こす危険があるからです。
さらに、取り付け作業を途中でやめてしまうと、エアコンが壊れてしまいます。

また、エアコンの取り付けに付随する工程には、資格が必要な工事も多く含まれています。
エアコンの取り付け時に必要になりやすいコンセントの移設や切り替え、内外接続線を壁に固定する作業などは、電気工事士の資格がないと行うことができません。
そのため、エアコンの取り付け作業は、作業の難易度が高いこと、資格がなければ行えない作業も多くあることから、業者に依頼するのが良いでしょう。

それでも、どうしても自分で取り付けがしたいという人は、資格がなくてもできる作業を以下で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

エアコンを取り付けるときに資格がなくてもできること

素人でもできる作業は?

エアコン取り付けの際に、資格がなくてもできる作業は以下のとおりです。

  • 室外機と室内機の取り付け
  • 室外機と室内機の化粧カバーの取り付け
  • アース線の取り付け
  • 真空引き
  • コンセントに電気プラグを差す

詳しい作業の内容は、「自分でエアコンを取り付けるために必要な14の作業」で説明していますので、参考にしてください。

エアコンの取り付けで資格がないとできないこと

電気工事士の資格がないとできない作業

エアコンの取り付けの際に資格が必要になるのは、電気系統の工事が必要になるときです。
電気の工事が必要な作業を行うには、電気工事士の資格を持っていなければいけません。
電気の工事とは、以下のような作業です。

  • 内外接続線を直接壁や天井などに固定する
  • 内外接続線の保護装置を取り付ける
  • 内外接続線同士を接続させる
  • コンセントの増設・移設・切り替え
  • 使用電圧が600vを超えるエアコン(業務用エアコン)の設置

電気の配線を触らなければ取り付けできない場合や、大型のエアコンを設置する場合は、業者に取り付けを依頼しましょう。

素人がエアコンを取り付けるときに起きやすいトラブル

エアコン取り付けで起きやすい事故

作業のやり方を見ながら進めていても、失敗やトラブルが起こってしまうこともあります。
どんなポイントに気をつけながら進めれば失敗を減らせるのか、実際に起こりがちなトラブルを例に説明していきます。

配管パイプ用の穴を開けたら、柱や筋交いを傷つけてしまった
家の柱や筋交いは、耐震上でとても重要な役割を果たしています。
万が一、柱や筋交いに穴を開けてしまった場合、家が倒壊するのを防ぐために大規模な改修工事が必要になります。
多くの時間とお金を消費することになるため、穴を開ける場所に柱や筋交いがないことが確実にわかっている場合以外は、業者にお任せしましょう。
真空引きが上手くいかず、冷媒のフロンガスが漏れてしまった
真空引きは、エアコン取り付け工事の中でも重要な作業で、エアコンの内部に充満させたフロンガスを正常に機能させるためのものです。
真空引きで失敗してしまうと、室外機の内部に水滴が残ったり、冷媒のフロンガスが漏れたりすることがあります。
その結果、エアコンから冷たい風が出てこなくなったり、故障したりするのです。
難易度も重要度も高い作業のため、自信のない人は業者にお任せしましょう。
コンセントの電圧に合わない電圧のエアコンを購入してしまった
エアコンとコンセントには、それぞれ決められた電圧があり、合わない電圧のエアコンを接続すると、どちらかが故障してしまう可能性があります。
エアコンをコンセントに接続する前に確認し、電圧が合わない場合はコンセントの変換をしなければいけません。
コンセントの変換をするには、電気工事士の資格が必要なため、業者に依頼しましょう。
設置が完了したがエアコンが動かなかった
自分では取り付け方の手順どおりに作業したつもりでも、実際には配線が間違っていたり、知らない間にどこかを壊してしまったりすることもあります。
上で紹介したような失敗に心当たりがない場合は、業者に相談して修理してもらいましょう。

まとめ

エアコンを取り付ける作業は、特別な資格を持っていない人でも可能です。
ただし、専用コンセントの設置や内外接続線を壁に固定する作業などは、電気工事士の資格がなければ行えません。
また、法的には無資格の人が行える作業でも、真空引きなど、難易度が高いため業者に依頼した方が良い作業もあります。

自宅にエアコンを取り付ける際には、どんな作業が必要になるかしっかりと確認しましょう。
その上で、法的・技術的に自分で行うことが可能な作業なのかどうかも確認し、難しそうな場合は業者に取り付けを依頼するのがおすすめです。